ユニバーサルランゲージでハンドメイドのオーダー 評判と実態

低価格オーダースーツ
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コスパの良いオーダースーツとして、何度か注文しているユニバーサルランゲージですが、今回ははじめて、ハンドメイドのラインでオーダーしてみました。実際の商品の写真を紹介しながら、率直な感想をお伝えしていきます。

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ハンドメイドのオーダー品

これまで私が仕立ててきたマシンメイドとは異なり、手作業による工程が多い分、クオリティが一段階上がっているようで、同社としてはイチオシのラインとのことです。

前置きはさておき、まずは商品の写真からご覧ください。

いかがでしょうか。
以下、商品の仕様などについてお伝えしていきます。

 

生地について

まずは何より、この生地です。

ブランドは、イタリアのDRAGO(ドラゴ)。

その中でも「SKYFALL(スカイフォール)」というハイエンドの生地です。生地の名称は、『007 ダブルオーセブン』の映画名からとったのだとか。中二心がくすぐられますね……。

スーパー130でもけっこうな細番手、150となればもはや日常使いには向かないレベルの細さになってくる中で、スカイフォールはなんと「スーパー180」。私も最初に案内されたときにはびっくりしました。

一方、目付でいうと、395gもあるんです。

コートに使うレベルの厚みで、春夏用のスーツに比べたら、下手したら2倍近くの重さがあります。

つまり、非常に細い糸が使われていながらも、それをこの重さになるまでの厚みをもってつくられているので、滑らかさと頑丈さを持ち合わせたとんでもないものになっているというわけです。

実際、カシミヤのような手触りで、着ていて気持ちがいいです。しかもかなり堅牢なつくりになっているので、ある程度ガシガシ使っても問題なさそうな雰囲気さえしています。

 

ちなみに色や柄については、ブラウンの無地です。

もともと無地が好みというのもありますが、こういう上質な生地なら、やはり無地で生地自体の良さを感じたいものです。

色味も、決していやらしくはない、上品なブラウンで良いですね。

ハンドメイドだからこそのフィット感?

ハンドメイドにはいくつかの特徴がありますが、その中でも大きいのは、首周り。

二枚の襟を縫い合わせるマシンメイドとは違って、1枚の襟を丁寧に折り合わせて、体の曲線に馴染むようにつくっているのだとか。

それにより、首周りから肩にかけて、吸いつくように体にフィットするため、着心地が格段に上がるという仕組みになっています。

では実際に、今回の商品はどうなのか。

結論から申し上げると、「マシンメイドよりは良いかな?」くらいに感じています(笑)

これだけの重みのあるジャケットであるにも関わらず、いざ羽織ってみると、その重さを全然感じません。それだけ体にフィットして、重さを分散できているということなのでしょう。

ですが、いわゆる「首周りに吸いつくような感覚」というのは特に感じないかなというのが正直なところです。全体的に着心地が良いかな?という感覚は多少あるのですが、価格差を考えると、そこまで素晴らしいものだとまでは感じませんでした。

これについては完全に私の主観なので、気になる方は一度試着してみると良いのではないかと思います。

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仕様の詳細

その他の仕様は以下の通りです。

パターン:ナポリモデル

同社が一番推しているモデルですね。肩幅が広めな私には、一番これがしっくりきます。

ジャケット:チェンジポケット/ラペル幅0.5cm+/肩パット抜き

肩の柔らかいナチュラル感が気に入っています。なおナポリモデルのラペル幅は、デフォルトで少し広めになっているそうです。

ボタン:本水牛/段返り3つボタン

裏地:総裏/キュプラ裏地

パンツ:ツータック(アウト)/裾ダブル/サイドアジャスター

裾ダブルの縦の幅は、少し長めにしてみました。

見づらくてすみません……

タックは「アウト」ではなく「イン」でつくってみたかったのですが、ユニバーサルランゲージでは、「イン」でつくれるのは限られた生地だけなのだそうです。

そして、ベルトレスでサイドアジャスターの仕様にしているのが何よりのポイントです。

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やはりかっこいいですね。

こちらも本当は、腰の帯の部分?の縦幅を広げたかったのですが、これまたできる生地は限られているとのことで断念しました。

なお、上記の中で、サイドアジャスターだけは有料オプションとなっていますが、水牛ボタン、本切羽、AMFステッチなどの仕様は無料でついてきました。

 

ハンドメイドでオーダーした価格

ということで、肝心の購入価格ですが、サイドアジャスター込みで、合計14万円弱くらい。

そこに15%オフの誕生日クーポンなどを使い、結果11.5万円程度で購入することができました。

スカイフォールの生地をつかって、他店なら有料になるオプションがいくつも標準搭載されている上、ハンドメイドという上質な仕立てでつくられることを考えると、かなりお得だったと感じます。

この生地ありきでオーダーをご検討されている方は、他店の販売価格とも比較をされてみると良いのではないかと思います。

良くなかった点

最後に、今回のオーダーであまり良いと感じられなかった点についても触れておきます。

まずは、生地の選択肢が少ないこと。もちろん、「スカイフォール」の色・柄違いは選べませんでした。

別の記事でも申し上げている通り、ユニバーサルランゲージのコスパは、「生地の大量買い付け」によって成り立っています。

だからこそ、バイヤーによって選び抜かれ、全国の店舗向けに大量に仕入れられた生地から選ばなければならないため、顧客にとっての選択肢は狭いんです。

その上、グローバルスタイルやゼルビーノなどのように、一着分まるごとの生地から選べるわけではなく、10c~15m四方くらいの切り抜きから決めなくてはいけません。これで完成品をイメージするのはなかなか難しいんですよね……。

自分ではなかなか選べないから、ある程度絞られた生地から、とにかくコスパ良く購入したいという場合にはまったく問題ないどころか、非常に良いと思うのですが、たくさんの生地から選びたいという場合、どうしてもここはネックになってしまいます。

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あとはパターンオーダーなので、自由度が低いのもネックになるかもしれません。

特にユニバーサルランゲージのパターンオーダーは、カスタマイズできるところが少ないように感じました。その分、型紙(モデル)がしっかりしているということなのかもしれませんが、せっかくのオーダースーツなのに……という思いは持ってしまいますね。

ラペルを広げたり狭めたりするのも0.5cmの調整しかできませんし、上記の通り、パンツのインタックも、ハンドメイドの中でもごく一部の限られた生地でしかできません。

オーダースーツとうたわれる割には、自由度が低いと思わざるを得ないところはあります。
まあ、体に合ったかっこいいスーツをつくるという目的が果たされることが最大の重要事項ですから、その意味では問題は感じていないのですが……。

 

また、今回のハンドメイドとなると、やはりマシンメイドと比べてお得感は薄れるなというところはあります。ハンドメイドも、クオリティを考えるとコスパは良いと思うのですが、マシンメイドの2着セット購入が非常に安いがゆえに、少しかすんでしまうところはあるような気はします。

マシンメイドで“高級生地”をオーダーしたときの話はこちらで紹介しています。

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