そろそろ新しいスーツをつくりたいと思っても、
「本当に今つくっていいの?」
「もっと安くなる時期があるのでは?」
こんな思いをお持ちの方も多いのではないでしょうか。高い買い物ですから当然のことです。
実は、スーツ業界にも、おおまかに「安くなる時期」「商品が豊富な時期」というのはあります。今回は、我々初心者が知っておくべき「いつ買うべきか」という点についてお話ししていきます。
買い時は「ボーナスが出たら」!
スーツが売られるサイクル
多くのスーツ屋さんでは、2月頃には春・夏用の新しい生地が入り始め、8月頃には秋・冬用の新しい生地が入り始めます。けっこう早いものなんですね。だいたいオーダースーツが納品されるには1~2か月程度かかりますから、秋冬用のスーツも、暑い時期から皆さん作り始めるのが相場なのです。
なお次のシーズンに向けての生地が入ってくるこの時期は、商品が最も豊富にあると思って良いでしょう。このタイミングでも新しい生地のセールが行われることもありますが、店側にとっては次のシーズンに向けて“売れる時期”なので、1年間の中ではそれほどの値引きにはなっていません。
スーツが安くなる時期
では、最も割引率が高く買える時期はいつなのかというと、上記のような、次のシーズンの生地が入ってくる“少し前”ということになります。つまり、12~1月に秋・冬用の在庫を一掃し、6~7月に春・夏用の在庫を一掃するイメージです。この時期は、ちょうどボーナスが入る時期でもありますから、その緩んだお財布を狙っている事情もあるでしょう。もちろんお店によって前後はしますが、業界として、だいたいこのようなサイクルで毎年動いています。
これが2月、あるいは8月頃になってくると、純粋なセールというより、「季節の売れ残り処分」という意味合いが強まってきます。まあ、それでも来年には着られるからいいという考え方もありますが。
オーダースーツのセール時期
オーダースーツの場合、例えば、ユニバーサルランゲージでは、毎年12月に、「アニバーサリーセール」と称して、約1か月間、1年間で最大の割引率となるセールを実施しています。だいたい、2着購入すると合計額が40%くらい安く買えるイメージで、例えばカノニコの生地なら2着で8万6000円、ゼニアやロロピアーナの生地だと2着で13万円くらいの金額でスーツがオーダーできるイメージですね(2023年頃から少し値上がりしているようです)。
グローバルスタイルも、年中かなりの割引率でセールは行われているのですが、例えば6月になると、いつもの「2着5万円」のところから、さらに9000円程度の高級オプションが無料でつけられたり、もう少し価格帯の上がる生地だと、オーダーシャツの無料お仕立券がついてきたりします。
安い時期に買うデメリット
オーダーの場合、注文してから仕上がるまでに1~2か月ほどかかるので、上記のような“安く買える時期”に購入すると、やはりそれが着られる頃には時期が過ぎているということはありますから、注意が必要です。来シーズンのために買っておくか、あるいはオールシーズン着られるスーツをつくっておくのが良いでしょう。
結論
ということで本稿を簡単にまとめると、
とにかく安くスーツをつくりたいなら、6-7月、または12-1月頃に目当てのお店のセール状況をチェック。
一番商品がそろっている時期につくりたいなら、8-9月、2-3月頃にお店に行くのが良い。
ちなみに私は、とにかく安い時期にお店に行き、気に入った生地があれば購入するようにしています。皆様の参考になれば幸いです。
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