カシヤマは本当に安いのか 他店と比較したリアル【オーダースーツ】【KASHIYAMA】

低価格オーダースーツ

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低価格オーダースーツ店としてじわじわ知名度を広げつつあるKASHIYAMA(カシヤマ)。

アパレル大手「オンワード樫山」が東京都内で展開するオーダースーツ店ですね。

オーダースーツを探そうとお考えの方は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

低価格を売りにしている同店ですが、今回は、そんなカシヤマのオーダースーツは実際に他店と比べて安いといえるのか。

ユニバーサルランゲージやグローバルスタイル、ファブリックトウキョウ、麻布テーラーなどの有名店と比較しながらご説明していきます。

 

カシヤマの特徴

まずはカシヤマのオーダースーツの特徴について。

イージーオーダーを採用

ユニバーサルランゲージやグローバルスタイルなど、低価格帯のオーダースーツ店でよく導入されている「パターンオーダー」よりもワンランク上とされる、「イージーオーダー」が採用されています。

正確に言うと、パターンオーダーと同じように、サイズ調整の基準となる「ゲージ服」を着て、そこに調整を加えていく形式ではあるのですが、「パターンオーダー」よりもかなり細かいところまで調整が効くようになっているので、「イージーオーダー」にくくられるということです。

ちなみに、用意されている型紙はクセがなく、良い意味でベーシックなつくり。ここから自分の体に合うよう、または自分好みの形に調整を加えていくというわけですね。

店員さん曰く、「イージーオーダーであるだけに、ここから調整できる箇所も多いため、どんな日本人にも合うようになっている」とのこと。古臭い印象はなく、どちらかというとモダンなつくりになっているので、誰が着てもかっこよく映る型紙になっていると感じます。

 

半毛芯を標準搭載

低価格のオーダースーツだと「接着芯」が標準搭載であることが多いのですが、ここは最低価格帯のスーツでも、半毛芯が標準仕様となっています。

一般的に毛芯がつかわれている方がつくりがしっかりして、ジャケットのラペルなどを中心に、立体感が出ると言われます。

見えない部分にもこだわっているのはありがたいですね。フル毛芯ではなく半毛芯でも、ラペルなどの重要な部分にはしっかり毛芯が使われていますから、これはかなり大きいです。

最短1週間、通常2週間程度という納期

ここまで色々言ってきましたが、やはり何と言っても大きいのは、「納期が早すぎる」ところでしょう。

通常では1か月から1か月半くらいが相場であるところ、なんとカシヤマは最短で1週間という、もはや意味の分からない納期を売りにしています。

実際に店員さんに確認してみると、どうやらこれは時期によるとのこと。

一年を通して、2週間程度で仕上がる時期が最も多いようで、これが繁忙期になると3週間程度、閑散期になると1週間で仕上がるようです。

つまりはだいたい2週間前後だと思っておけばいいということですね。

もはや既製品の裾上げと大して変わらない仕上がりスピードですから、「来月の結婚式に間に合わせたい」など、急ぎでオーダースーツを用意したいときには重宝することでしょう。

 

ちなみにこれ、追加料金がかかりません。

例えばDIFFERENCEでは「納期短縮サービス」を用意していますが、5500円の追加料金がかかりながらも、もともと1か月近くかかる納期が1週間短縮されるだけ。

こうした点からも、カシヤマの納期は異常と言わざるを得ません。

尋ねてみたところ、自社製品だけをつくる自社工場で縫製を行っているからこそのスピードなんだとか。

急ぎオーダースーツが必要だという方は、ぜひこちらからネット予約をしてみてください。予約をしたら必ず購入しないといけないものではないですから(笑)、迷ったらまずは説明を一通り聞いてみることをオススメします。

オーダーメイドのカシヤマ

 

 カシヤマの価格

肝心な価格についても検証していきましょう。

本当の最低価格は2万6400円

まず、カシヤマの最低価格は、3万3000円。

2着セットで購入すると2割引きになるので、1着あたり2万6400円となります。

ユニバーサルランゲージやグローバルスタイルの2着セット購入時の最低価格も、1着あたり2万6400円となりますから、完全に一緒ですね。

なお1着単体購入で見たら、この2店よりカシヤマの方が安いです。価格については、さすが大手と言ったところでしょうか。

一定程度のクオリティを保ちながら仕立てられるオーダースーツの中では、最低価格ランクに属すると言えます。

 

4万4000円からウール100%の生地

上記の最低価格帯の生地は、さすがにポリエステルを50%程度含みます。

そこから少し上がって、4万4000円からは、ウール100%の生地も選べるようになっています。

ちなみに麻布テーラーは4万4000円が最低価格になるのですが、この料金からウール100%でオーダーできるようになっています。この点ではイーブンですね。詳細な比較は下記をご参照ください。

オプションは基本有料

だいたいどこのお店でも「追加オプション」とされているものは、例によって追加料金がかかります。

が、水牛ボタン2000円、AMFステッチ2000円、本切羽3000円などと、良心的な価格になっているようです。

特に水牛ボタンを2000円で付けられるのは大きいですね。

選べる生地

各価格帯ごとにこのようなサイズ感のバンチブックが用意されています。

ウール100%の生地

尖った生地というより、使いやすい落ち着いた生地が多いですが、ブラウンやカーキなどの色もそろっているので、トレンドはしっかり押さえられているようです。使いやすそうな生地が豊富にそろっているので、例えば「チャコールグレーの柄物の中から探したい」「ネイビー無地から探したい」というような要望があったとしても、それぞれ複数の選択肢から生地を選ぶことができるでしょう。

国産生地からインポートものまで、種類は比較的豊富な方だと感じました。

ちなみにブランドものでいうと、例えば定番のカノニコなら7万円台から用意されているようですが、こんな掘り出し物もありました。

ロロピアーナ製の生地が7万7000円。これはかなりお得といえるのではないでしょうか……。上品な艶のあるブラックに、特徴的な柄。こういう生地でオーダーすると、かっこいいスーツが出来上がるのでしょうね。

他店と比較してみた

ここまで、ユニバーサルランゲージやグローバルスタイルなどとの比較も交えながら、カシヤマの特徴や価格についての実態をお伝えしてきましたが、それ以外の有名店との比較についてもお伝えします。

麻布テーラーとの比較

既述の通り、麻布テーラーの最低価格は4万4000円。この価格でウール100%の生地で仕立てることができるので、カシヤマの「4万4000円・ウール100%」商品と同じですね。

同店は私から見てもなかなか良心的なお店だと思うので、両者を比較して互いの特徴をお伝えします。

まず、麻布テーラーの方が優れていると思われる点は以下の通り。

✓店舗数が多い

都内にしか店舗をかまえていないカシヤマの一方で、麻布テーラーは全国的に店舗をかまえています。都内にしか店舗を持っていないカシヤマに比べると、これは麻布テーラーのメリットと言えるでしょう。もっとも、都内の店舗数で見たら両者にそれほどの違いはありません。

 

✓ブレザーに強い

麻布テーラーはブレザーを一つの強みとしています。実際に用意しているブレザー用の生地や、メタルボタンの種類も多いです。

しかし、カシヤマが用意している生地に、ブレザーを想定したものはあまりなく、メタルボタンも、ツルっとした材質の1種類だけ。麻布テーラーのメタルボタン料金は4000円もするのに対して、カシヤマの追加料金は2000円とかなり良心的なのですが、この選択肢のなさは、ちょっと痛いかもしれません(ブレザーではなく単にスーツをつくりたいという場合は関係な話ですが……)。

 

一方、カシヤマの方が優れていると思われる点は以下の通り。

✓納期が早い

やはりこれは大きい。麻布テーラーは1か月前後(最短で3週間とうたっています)と、業界の中では十分早い水準なのですが、既述の通り、カシヤマの納期はやはり群を抜いて早いといえるでしょう。

 

✓オプション価格がカシヤマの方が安い

麻布テーラーのオプション価格はやや高い印象です。例えば、水牛ボタンをつけるだけでも3800円程度かかります。オプション価格を見ると、カシヤマの方に分がありそうです。

 

✓2万6400円からオーダーできる

4万4000円が最低価格である麻布テーラーに対して、カシヤマの最低価格は3万3000円、さらにセット購入時なら1着あたり2万6400円)。「安くオーダースーツをつくってみたい」「だけどある程度のクオリティはほしい」という場合、かなりちょうど良い選択肢と言えるのではないでしょうか。

 

ファブリックトウキョウとの比較

例えば有名どころのファブリックトウキョウの場合で考えてみます。

ファブリックトウキョウの最低価格は3万8000円。カシヤマの最低価格よりは一回り高くなっている印象です。

当然こちらの記事はポリエステルを多分に含むのですが、下から2番目の価格帯、4万4000円の生地を見てみても、ポリエステルを50%含みます。

ではいくら払えばウール100%を着られるのかと価格帯を上げていくと……なんと6万8000円から、ようやくウール100%の生地がそろうようになっています。さすがにこれは「安い」とは言えないのではないでしょうか。

その点カシヤマは、4万4000円(2着セット購入時なら2割引)からウール100%生地でオーダーができるわけですから、正直この差はかなり大きい。

ファブリックトウキョウは、いわゆるDtoCの事業展開によってコストカットをはかっていると同店は謳っているのですが、そこで浮いたお金の多くはマーケティングに向けられている印象です……。

 

接客について

オーダースーツ店を見るときに意外に気になる接客態度。

正直、低価格のオーダースーツ店だと、不愛想な店員さんも少なくないというのが、色々な店舗をまわった私の感想なのですが、カシヤマにはその点の心配はないでしょう。

実際に3店舗ほど訪問した経験がありますが、どの店舗も誠実で、初心者にも優しい接客だったので、かつて他のオーダースーツ店の接客で嫌な思いをしたことのある私にとっては、すごく安心して訪問できるお店だと感じています。

こればかりは私の主観も多分に含んでしまいますから、あくまでも参考程度に。

 

カシヤマの評判と口コミ

ここまで挙げた特徴を踏まえつつ、実際の口コミなどを参照してみると、以下のような声が目立ちます。

✓納期の速さ

やはりこれは驚異的ですからね……(笑)

オーダースーツを急ぎ仕立てたいというニーズはけっこうあるようです。

 

✓カスタマイズの幅

低価格でありながら、イージーオーダーであるだけに、細かいサイズ調整ができる点は好評なようです。私のような前肩な場合でも、うまく補正をしてくれます。せっかくのオーダースーツですから、細部まで調整できるのは評価されるようですね。

 

✓親切な接客

私が感じたことと同様、スタッフさんの対応が丁寧で親切であるという評価は目立ちます。オンワード系の特徴なんですかね?

 

✓サイズが合わなかった

悪い評価としては、「サイズが合わなかった」という声も見受けられました。体は数値だけでは測れないものですから、こういうケースもあるようですね。とはいえすぐにお直しもできますから、人によっては問題にはならないかもしれません。もちろん、お直しの間また待たないといけないというところはありますが…。

結論

ということで、本稿をまとめると

・納期は異常。もはや既製品の裾上げレベル。

・イージーオーダー、半毛芯を採用していながら2万6400円からオーダーできるのはかなり強い。

・接客に定評あり。初心者でも安心して行ける。

 

仕立てや価格、どの点でもかなりの高水準で、目立った悪い点がないのは正直かなり強いです。

その上接客も安心なので、興味を持たれた方は、まずはぜひ訪問予約をしてみてください。「予約をしたら購入しないといけない」なんてことはありませんから、まずは実際に訪問して、一通りの説明を受けてみたり、生地を眺めてみたりすると、イメージもわいてくるはずです。

↓予約はこちらから可能です。

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